Writer
やまうち しょうご
株式会社デジタルフォワード代表取締役/DXコンサルタント。旅行代理店からIT業界へ転身。Booking.com(外資IT)、アクセンチュア(外資コンサル)、CYDAS(日系IT)、フリーランスPMでの実務経験を経て株式会社デジタルフォワードを設立。業務改善・ツール導入・自動化支援を展開。伴走型コンサルとして中小企業を支援。英日バイリンガルでの対応も可能で、研修講師や戦略立案支援も行う。沖縄県在住。
こんにちは。デジタルフォワードの山内です。
突然ですが、既存のお客様からの生の声や満足度を定期的に吸い上げられていますか?
「サービス改善のためにアンケートを取りたいけれど、設問を考えてGoogleフォームに1問ずつ打ち込む時間が面倒」 「結局、忙しくて後回しになってしまっている」
そんな悩みを抱えている経営者や現場リーダーの方は非常に多いのではないでしょうか。
「AIを使ってアンケート作成を効率化する」というと、多くの方は、GeminiなどのチャットAIで設問案を出力させ、それをGoogleフォームにコピペするという方法を想像されるかもしれません。
しかし、もし貴社がGoogle Workspace(有料版)を導入されているなら、そのコピペ作業すら不要です。
今回は、Googleフォームの画面から直接Geminiへ指示文を打ち込むだけでアンケートが一瞬で完成する、完全全自動のAI活用術をご紹介します。
これまでのAI活用と、今回のGoogle Workspace機能を活用した自動化とでは、作業の手入力の負担が根底から異なります。
単にAIに文章を作らせるだけでなく、普段使っている業務ツールの中でAIを直接動かすメリットについて解説します。
アンケートを作るとき、2つの異なる作業に時間を奪われています。
思考の作業
どんな質問をするか、どのような選択肢にするかを考える
作業(手入力)
Googleフォームを開き、質問文や選択肢(非常に満足、満足…など)を1項目ずつ打ち込む・貼り付ける
これまでは、AIを使って「1」の時間を短縮できても、「2」の手作業は残ってしまっていました。
この画面の行き来や地味な打ち込み作業こそが、作成を後回しにしてしまう最大の原因で、面倒な作業の一つです。
Google Workspace(有料版)でGemini連携で、思考作業と手入力作業の境目が完全に無くなります。
Googleフォームを「新しいフォームを作成」をクリック後、画面上で「〇〇についての満足度アンケートを作って」と指示を出すだけで、設問の作成からフォームへの項目展開までが一発で完了します。
別タブでチャットAIを開いてテキストをコピーし、フォーム側に切り替えて貼り付ける…といった行き来すら発生しません。
それでは、実際にGoogleフォームを開き、Geminiを使ってアンケートを全自動生成する手順を解説します。
画面上のGeminiアイコンをワンクリックするだけでスタートできます。
まずは、Googleフォーム(forms.google.com)にアクセスし、「新しいフォームを作成(空白のフォーム)」をクリックします。
フォームが立ち上がると、画面中央にGeminiの「入力窓(作成支援のプロンプト欄)」が自動的に表示されます。
ボタンを探してクリックする必要すらありません。

自動で表示された入力窓に、どのようなアンケートを作りたいかを入力します。
難しい指定は不要で、「目的」「対象」「どんな質問を入れてほしいか」を1〜2行で入力するだけで十分です。
【入力プロンプト例】
当社の[サービス名・事業内容]を利用されたお客様向けの「顧客満足度アンケート」を作成してください。設問数は5問程度で、満足度を測る選択肢と、最後に自由意見欄を含めてください。

プロンプトを入力して「作成(生成)」ボタンをクリックすると、数秒でGeminiがアンケート全体の設問案と選択肢を自動で組み上げてくれます。
画面上に生成されたプレビューを確認し、「フォームを作成」ボタンを押します。

これで、Googleフォーム上に一括で設問・選択肢が自動反映されます。
必要に応じて、文言や項目の調整も可能です。

ここまでGoogle Workspace有料版での全自動生成について解説してきましたが、「自社はまだ有料ライセンスを入れていない」「個人アカウントで試したい」というケースもあるかと思います。
もちろん無料版のGeminiでもアンケート作成は可能ですが、有料版と比べると「作業量(工程数)」に大きな差が生まれます。
両者の決定的な違いは、「思考(設問を考える)」だけでなく「作業(フォームへ設定する)」までAIに任せられるかどうかです。
Google Workspace版 | 無料版Gemini | |
|---|---|---|
作業工程 | 2ステップ(完全全自動) | 5ステップ(手動作業あり) |
ツール移動 | Googleフォーム内だけで完結 | GeminiとGoogleフォームの画面を行き来する |
効果 | 設問作成・フォーム設定の手間が両方ゼロになる | 設問案を考える時間は減るが、フォーム作成の手間は残る |
「まずは追加コストゼロで試したい」という場合は、無料版Geminiを使って設問案をAIに考えてもらうだけでも、ゼロから文章を練るより格段にスピードアップします。
ただし、定期的にアンケートを実施したり、現場の作成コストを徹底的に削減したいと考えている場合は、画面移動やコピペの手間が一切発生しないGoogle Workspace(有料版)の導入・活用を検討するのがおすすめです。
今回は、Google WorkspaceとGeminiを連携させて、顧客アンケートを全自動生成する方法をご紹介しました。
AI活用が社内に定着しない理由のひとつに、「AIを使うために別の画面やアプリを開くのが面倒」という心理的ハードルにあります。
これまでのAI活用
Googleフォームを開き、別タブでGeminiを開き、文章をコピーして、貼り付けて…とツールを行き来する
これからのAI活用
普段使っているGoogleフォームの中で、AIをそのまま呼び出して作業を完了させる
ツールの一体型化によってアンケート作成の手間がゼロになると、単に1回の作業が楽になるだけにとどまらず、経営や現場に以下のような大きな変化が生まれます。
実施頻度(スピード)の向上
セミナーやイベント直後、サービス提供の直後など、記憶が新鮮な最高のタイミングで即座にアンケートを発行できる
用途のアップデート
顧客満足度だけでなく、新商品のアイデア募集や社内イベントの意思決定・意見回収など、これまで後回しにしていた小さな聞き取りにも気軽に利用できる
意思決定の高速化
現場の仮説だけではなく、リアルタイムな顧客の声・データをもとに素早く次の改善アクションを打てるようになる
「アンケートを作るのが面倒で後回しになっていた」という企業様も、この方法を使えばわずか数分で準備が整います。
ぜひ普段の業務の中にAIを自然に溶け込ませ、フレッシュな顧客の声をスピーディーに回収しながら、自社のサービス改善や事業成長に役立ててみてください。
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