2026/7/1

【事例】沖縄の外国人材住居難を解消する逆指名型プラットフォーム。『住みまっち』が描く新しい住まいのカタチ

Writer

やまうち しょうご

株式会社デジタルフォワード代表取締役/DXコンサルタント。旅行代理店からIT業界へ転身。Booking.com(外資IT)、アクセンチュア(外資コンサル)、CYDAS(日系IT)、フリーランスPMでの実務経験を経て株式会社デジタルフォワードを設立。業務改善・ツール導入・自動化支援を展開。伴走型コンサルとして中小企業を支援。英日バイリンガルでの対応も可能で、研修講師や戦略立案支援も行う。沖縄県在住。

こんにちは。デジタルフォワードの山内です。

深刻化する沖縄の外国人材の住居難と、増え続ける空き家問題に挑戦する事例をご紹介します。

株式会社DREAM CONNECTさん(那覇市)が提供を開始した、外国人材と家主をつなぐ逆指名型マッチングプラットフォーム『住みまっち』です。

この『住みまっち』のシステム設計と実装を、弊社が担当させていただきました。

那覇市の「社会課題解決型企業補助金」にも採択された、非常に社会的意義の大きな事業です。

今回は、沖縄の深刻な課題に挑むこの新サービスの仕組みをご紹介するとともに、弊社が伴走した開発の裏側をお伝えします。

自社で新しい挑戦をしてみたい経営者の皆様にとって、ビジネスのヒントになれば幸いです。

1. なぜ、外国人材の住まい探しはこれほど困難なのか?

沖縄県内でも、深刻な人手不足を背景に外国人材を採用する企業が年々増えています。

しかし、せっかく採用が決まっても、次に直面するのが「従業員の住まいをどう確保するか」という大きな問題です。

  • 外国人という理由だけで入居を断られてしまう

  • 何十件も不動産会社に問い合わせているのに物件が見つからない

  • 住む場所が決まらないせいで、受け入れが進まない

こうした声は、現場から本当によく聞こえてきます。

一方で、アパートや空き家を所有する家主側の視点に立つと、また別の課題が見えてきます。

空室を埋めたいという気持ちはあっても、言葉や文化の違い、生活習慣への不安から、外国人への賃貸にどうしても心理的なハードルを感じてしまう。

住まいを必要とする企業がいる一方で、活用されていない空室もある。

この間にある不安と情報不足が、沖縄の採用現場のボトルネックになっていました。

2. 家主が企業を選ぶ「逆指名型」という新常識

このミスマッチを解消するために生まれたのが、プラットフォーム『住みまっち』です 。

従来の住まい探しのように企業側が物件を探し回るのではなく、家主側が登録された企業や入居希望者の情報を確認した上で、「うちの物件を貸してもいいですよ」とオファーを届ける「逆指名型」の仕組みを取り入れています。

家主側は、家賃やエリア、入居時期などの条件だけでなく、「どんな企業が受け入れ、どんな人が入居するのか」を事前に把握した上で判断できます。

企業側にとっても、最初から受け入れに前向きな家主から連絡が届くため、物件探しの手間と時間を大幅に削減できるようになります。

3. 不安を安心に変える「住みまっち」の運営体制とは

さらに、このサービスが現場で安心して使われるために、徹底した「安心の動線」が設計されています。

最大のポイントは、家主のやり取り相手を外国人個人ではなく、外国人材を雇用する「沖縄県内の企業」としている点です。

家主にとって、責任の所在が明確な企業が窓口になることは、心理的な不安を大きく和らげる要素になります。

また、いきなり当事者同士で直接交渉をさせるのではなく、沖縄県内で外国人材の居住支援活動を地道に行ってきたプロフェッショナルである、一般社団法人住みまーるさんが運営事務局として間に入ります。

情報の整理はもちろん、双方のニーズの調整や、日本での生活マナー・習慣を学ぶための研修カリキュラムの実施など、デジタルで情報を繋ぎつつ、最後は信頼できる人の手で手厚くサポートする体制が整えられています。

2026年5月25日 沖縄県庁での記者会見の様子

【写真:2026年5月25日 沖縄県庁での記者会見の様子。一般社団法人住みまーる共同代表理事の宮城俊彦氏(写真中央)とスタッフさん】

『住みまっち』には、入居を希望する外国人材、その雇用企業、空室を抱える家主、そして間を繋ぐ運営事務局と、実に多くの関係者が関わっています。

このように複数の立場が関わる複雑な仕組みは、最初から完璧な設計図を作ろうとすると、ほぼ確実に迷走します。

なぜなら、書類の資料や口頭だけの説明では、「家主からオファーが届いた時企業側にはどう見えるのか」「事務局の確認フローはこれで回るのか」といった、実際の業務の動線や使い勝手を全員が同じようにイメージすることは不可能だからです。

ここで最初から何百〜何千万円もかけて本格的なシステムを作ってしまうと、後から「思ったものと違った」「現場が使いこなせない」という致命的な失敗を招きかねません。

4. なぜ「AppSheet」と「Bubble」で開発したのか?

そこで私たちデジタルフォワードが提案したのが、「まずは動く試作品を作って、みんなで触りながら正解を見つける」という開発手法です。

いきなり大きなシステムを作るのではなく、まずは「AppSheet(アップシート)」という身近なツールを使い、短期間で実際に動く試作品を構築しました。

実際にスマホやパソコンの画面を触りながら、「登録項目はこれにしよう」「家主からの通知はこの流れがスムーズだ」と、関係者全員で利用イメージを一つずつ確認していきました。

こうして現場の納得感と実装すべき形を完全に固めた上で、本格的なWebアプリ開発ができる「Bubble(バブル)」というツールを用いて本番のシステムへと移行したのです。

このステップを踏むことで、開発の無駄な遠回りがなくなり、結果として「最速&最小限の予算」でサービスをリリースすることが可能になりました。

『住みまっち』検索画面

5. 2027年3月まで、なぜ「完全無料」で提供するのか

こうして形になった『住みまっち』は、那覇市の「社会課題解決型企業補助金」に採択された事業でもあり、現在2027年3月まで利用料やマッチング料を含むすべての機能を完全無料で提供しています。

これは単なる期間限定の値下げキャンペーンではありません。

外国人材の住居難と、地域の空き家問題という2つの大きな社会課題に対し、この「逆指名型」の仕組みが本当に有効に機能するかどうかを検証するための、大切な共同実証実験です。

運営会社が無料期間を設ける最大の利点

この「まずは無料で使ってもらう」という設計は、運営会社のDREAM CONNECTさん・住みまーるさんにとっても非常に大きなメリットがあります。

新しい仕組みを普及させる上で、一番高いハードルは「前例がないことによる周囲の不安」です。

この無料期間を通じて、まずは沖縄県内で「無事にマッチングできた」「安心して貸し出せた」という実際の成功事例をたくさん作り、実績とデータを積み上げていく。

それこそが、将来的にこのサービスの価値を圧倒的に高め、地域活性化を推進する確固たる土台になります。

住みまっち公式サイト・お問い合わせ先

今回ご紹介した、外国人材の住居難と空き家活用という沖縄の深刻な課題に挑む『住みまっち』は、2027年3月まで全機能を完全無料でご利用いただけます。

「外国人従業員の住まいが見つからず困っている」という雇用企業様や、「所有している空室や空き家を有効活用したい」とお考えの家主様は、ぜひ以下の公式サイトやお問い合わせ先から詳細をご確認ください。

【『住みまーる』に関するお問い合わせ先】


【システム開発に関するお問い合わせ】

【メディア掲載実績】

2026年6月27日:沖縄タイム
[外国人の住居確保と空室率の低減へ 一般社団法人「住みまーる」、マッチングアプリ「住みまっち」を公開]

026年6月28日:琉球新報
[外国人の家探し アプリで支援 「住みまーる」がリリース 雇用主と家主つなぐ 沖縄]

2026年6月30日:PR TIMES
[ビジネスアイディアを最速&最小限の予算で実現。外国人材の住居難問題を解決する逆指名型プラットフォーム「住みまっち」提供開始]