Writer
やまうち しょうご
株式会社デジタルフォワード代表取締役/DXコンサルタント。旅行代理店からIT業界へ転身。Booking.com(外資IT)、アクセンチュア(外資コンサル)、CYDAS(日系IT)、フリーランスPMでの実務経験を経て株式会社デジタルフォワードを設立。業務改善・ツール導入・自動化支援を展開。伴走型コンサルとして中小企業を支援。英日バイリンガルでの対応も可能で、研修講師や戦略立案支援も行う。沖縄県在住。
こんにちは。株式会社デジタルフォワードの山内です。
今日は火曜日ですが、あえて「日曜日の夜」の話をさせてください。
シーンと静まり返った事務所。 家族は家でテレビを見ている時間。
でも、社長(または専務)のデスクだけ明かりがついている。
手元には図面と電卓。モニターにはExcelの画面。
「明日までに出さないと、他社に取られる…」
そんなプレッシャーの中で、たった一人で見積書を作っていませんか?
多くの建設会社を見てきましたが、「見積もり作成だけは、社長かベテラン幹部にしかできない」という会社が驚くほど多いです。
今日は、あなたの休日を奪っている「見積もりの属人化(あなたしかできない状態)」をどう解消するか、その現実的なステップについてお話しします。
この記事で分かること
経理や日報は事務員さんに任せられても、見積もりだけは手放せない。
その理由は明確です。「定価がないから」です。
「この元請けさんは、いつも厳しめだから少し安くしないと…」
「現場が遠いから、経費を少し乗せておこう」
「あの協力会社を使うなら、人工(にんく)はこのくらいかな」
こういった「さじ加減(経営判断)」が、過去の経験値として社長の頭の中にしかありません。
だから、社員が作った見積もりを見ても「全然わかってない!これじゃ赤字だ!」となり、結局「もういい、俺がやる」となってしまうのです。
これが、日曜日の孤独な残業の正体です。
しかし、このスタイルには限界が来ています。
社長は昼間、現場に出たり打ち合わせをしたりで動き回っています。
見積もり作業ができるのは、どうしても「夜」か「休日」になります。
お客様からすると、
「A社(御社)は、見積もりが来るのが1週間後」
「B社(ライバル)は、クラウドを使って翌日に概算を出してくる」
工事の品質が同じなら、どちらに頼むでしょうか?
今の時代、スピードは品質と同じくらい重要です。
社長が忙しいせいで見積もりが遅れ、気づかないうちに失注している案件が必ずあります。
では、どうすればいいのか。
いきなり「全自動見積もりソフト(数百万円)」を入れる必要はありません。
まずは、「80点の下書き」を社員が作れる環境を用意するだけで、社長の負担は激減します。
ステップ①:頭の中の「基準単価」を書き出す
「ケースバイケースだ」と言いたくなる気持ちを抑えて、標準的な単価をExcelやデータベース(AppSheetやkintoneなど)に一覧化します。
クロス貼り(量産):〇〇円/㎡
人工単価(標準):〇〇円
ステップ②:過去の見積もりを「検索」できるようにする
「あ〜、3年前のあの現場と似てるな」と思っても、その見積書を探すのに30分かかっていませんか?
過去のデータをクラウド(DropboxやBox、Googleドライブ)に入れておき、「社員がスマホですぐに過去事例を真似できる」ようにします。
ステップ③:社長は「最後の承認」だけやる
社員に作らせるのは「下書き」まででOKです。
最後の「さじ加減(値引きや調整)」だけを社長がやる。
これなら、ゼロから入力する手間が省け、作業時間は1/5になります。
日曜日の夜、Excelのセルに数字を打ち込むのは、社長の仕事ではありません。それは「作業」です。
社長の仕事は、社員が作った数字を見て、 「よし、この利益ならGOだ」 「ここは攻めて安くしよう」 と「決断」することです。
2026年、まずは「見積もりの入力作業」だけでも手放してみませんか?
そうすれば、日曜日の夜は家族と過ごせるようになりますし、何より、見積もりの提出スピードが上がり、売上もついてくるはずです。
「ウチの複雑な単価計算、どうやって標準化すればいい?」
「過去の見積もりデータを活用したい」
そんなご相談も、お待ちしております。
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