2026/1/9

「4月の公募開始」を待っていたら、建設業は負ける。1月のうちに経営者が決断すべき「賃上げ」と「投資」の話

Writer

やまうち しょうご

株式会社デジタルフォワード代表取締役/DXコンサルタント。旅行代理店からIT業界へ転身。Booking.com(外資IT)、アクセンチュア(外資コンサル)、CYDAS(日系IT)、フリーランスPMでの実務経験を経て株式会社デジタルフォワードを設立。業務改善・ツール導入・自動化支援を展開。伴走型コンサルとして中小企業を支援。英日バイリンガルでの対応も可能で、研修講師や戦略立案支援も行う。沖縄県在住。

こんにちは。株式会社デジタルフォワードの山内です。

前回の記事で「今年こそ、FAXやアナログ業務を1つやめよう」というお話をしました。

では、そのための「資金(軍資金)」はどうしますか?

多くの経営者様が「今年もIT導入補助金を使いたい」とお考えでしょう。

しかし、例年通り「4月頃に公募要領が出てから考えよう」と思っているなら、それは危険信号です。

なぜなら、建設業界にとって「春の公募開始」は「繁忙期のピーク」と重なるからです。

過去の記事で「ID取得などの事務準備」についてはお伝えしましたが、今日はもっと踏み込んだ、「1月のうちに社長がハンコを押しておくべき『経営判断』」についてお話しします。

この記事で分かること


1. 建設業の「4月」は、書類を書いている暇などない

例年、IT導入補助金の第1回締切は春(4月〜5月頃)に設定されます。

しかし、建設業の皆様。4月はどういう時期でしょうか?

  • 年度末工事の完工書類整理

  • 新年度の安全大会や協力会総会

  • 新入社員の受け入れ

この「1年で一番バタバタしている時期」に、複雑な事業計画書を書き、どのソフトを入れるか比較検討する時間があるでしょうか? 答えはNOです。

その結果、「忙しいから今回は見送ろう(または、適当な計画書を出して不採択)」という悲劇が毎年繰り返されています。

だからこそ、現場がまだ少し落ち着いている「1月」が勝負なのです。

申請ボタンを押すのは春ですが、「何を買うか」「どう計画を書くか」は、今月中にFIXさせるのが、建設業の必勝パターンです。


2. 最大のハードル「賃上げ表明」をクリアできるか?

2026年の補助金トレンドにおいて、避けて通れないのが「賃上げ要件」です。

多くの補助金枠(特に金額が大きい枠)では、

「事業場内最低賃金を地域別最低賃金+〇〇円以上にする」

「給与支給総額を年率〇〇%以上増加させる」

といった計画を従業員に表明することが、申請の必須条件(または加点要素)になっています。

これは、担当者レベルでは決められません。経営者の決断が必要です。

公募直前に「えっ、給料上げないと申請できないの? 無理だよ!」と慌てないために。

1月のうちに、税理士さんと相談し、以下のシミュレーションを済ませてください。

  • 今の利益率で、賃上げは可能か?

  • 逆に、DXで生産性を上げれば、その分を給与に還元できるか?

この「腹決め」さえ終わっていれば、春の申請作業は8割終わったも同然です。

※事務的なID取得(gBizID)がまだの方は、去年の記事を参考に今すぐ申請してくださいね。

▼ 「また乗り遅れた…」はもう卒業!来年のIT導入補助金に採択されるために、今から始める3つの準備


3. 「何を買うか」ではなく「どう勝つか」を決める

以前の記事で、国が「DX推進に本気だ」というお話をしました。

▼ 【速報】国が「DX推進」に本気。中小企業が今すぐ知るべき、新補助金(デジタル化・AI導入補助金)の全貌

2026年、採択されやすい計画書のキーワードは、単なる「効率化」ではありません。

「2024年問題(人手不足)をどう乗り越え、どう利益体質に変えるか」というストーリーです。

× 悪い例:

「原価管理ソフトを入れて、集計を楽にしたい」

○ 良い例:

「原価管理ソフトで現場ごとの利益を可視化し、赤字案件をゼロにする。

そこで浮いた利益を原資に賃上げを行い、若手採用を強化する」

ここまで言い切れる計画書は強いです。

そして、このストーリーを作るには時間がかかります。

だからこそ、1月から練り上げる必要があるのです。


まとめ:1月の準備が、1年間の設備投資を左右する

補助金は「運」ではありません。「準備」です。

  • 3月に慌てて探した「とりあえずのツール」を入れるか。

  • 1月からじっくり選定した「本当に会社を変えるツール」を、補助金を使って賢く入れるか。

この差は大きいです。

「ウチの会社の規模だと、どの補助金が使えるの?」

「賃上げシミュレーションって、どうやればいい?」

そんな疑問をお持ちの方は、公募開始前の今こそご相談ください。

一番落ち着いてお話しできる今の時期に、2026年の投資戦略を一緒に固めましょう。

「今年の補助金戦略」について無料相談する

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